マンションの家賃収入の保障の今後は

定年後の資産運用として、マンションから家賃収入を得る道を考えるケースは多いです。戦後ずっと、わが国では住宅不足が続き、およそ30年ほど前まで、不動産価格はひたすら右肩上がりの状態でした。不動産価格が下落するということは、考えもつかないような状況だったと言えます。その状態をバブルと呼び、バブルがはじけたとされた後は、地価も不動産価格も下落しました。その後はデフレが続き、物価も下がりましたが、家賃だけは下がりませんでした。
そのため、マンションからの家賃収入という道は、現在も魅力的なものとなっていて、検討する人は少なくありません。ただ、バブル崩壊を目にしている人が大半であるため、不動産事情に詳しくない場合は、当然躊躇があります。そんな中、家賃を保障するシステムを掲げる会社が数多く誕生しました。マンションを借り上げてすべて管理するという内容であるため、それならば、と踏み切るケースも出ています。マンションオーナーが最も望むのは、安定した収入ですから、空き室や家賃滞納リスクを負わずに毎月定額の家賃を受け取れるというのは、魅力あることです。
住宅不足の時代なら、そうした管理会社の経営も順調で、マンションのオーナーは任せ切りでも良かったでしょうが、現在は状況が大きく異なってきています。戦後初めて人口が減少に転じ、一方で新たな賃貸物件の供給が進んでいるため、部屋余りが起きつつあります。家賃保障会社も、空き室のリスクを負う以上、経営はシビアにおこなわなければならなくなっています。
長期保証するのは、以前よりは難しい時代になっていると言えます。そのため、マンションオーナーに支払う家賃を、2年ごとに見直すケースも増えています。もとより、今後もデフレが続くのか、インフレになるのか、誰にも予測がつかない状況ですから、家賃を定額で長期保証するのは困難です。賃貸市場も、物件不足から物件過多へと状況が一変したばかりです。あまり安価に長期保証を請け負う会社は、その条件で長く存続できるかどうか、注視していく必要があるでしょう。
マンションの家賃収入を永続的に確保するのは、以前ほどは容易でなくなってきているのは明らかです。家賃だけは下がらなかったという現実も、今後どうなっていくか不明です。空き室を埋めるために、入居後しばらくは家賃を無料としたり、割引いたりするということで対処し、なんとか家賃を下げずにいるところも多いですが、需給関係がすべてですから、家賃の値下げも一般化していく可能性があります。家賃保障契約後も、そうした世相に注意を払っていく必要があります。